タイミング法
不妊治療にはいくつか方法があるのですが、中でも精神的・経済的な負担も最も少ないと言われているのが「タイミング法」です。
まず妊娠するためには排卵期を明確にしてセックスを行うということが必要ですから、この基本的な考え方を用いた治療法がタイミング法です。
タイミング法ってどんな方法?
タイミング法とは、その名の通り妊娠しやすいように「排卵期とセックスのタイミングを合わせること」という治療方法です。
ですから、まずこのタイミング法では最も妊娠しやすい日、つまり排卵期がいつなのかを知ることや、そのタイミングを見計らってセックスをすることが前提です。しかし、基本的なことでありながら意外とできないものであるため、タイミング法のような治療法が存在しているのです。
タイミング法を行うには排卵日を特定する必要がありますから、まずは基礎体温を測り続けることや経膣超音波検査を行います。
排卵の可能性が最も高い時期とは?
基礎体温表をしばらくつけているという人なら、排卵日がいつなのかということはだいたい予測できますよね。通常、生理が始まった日から約2週間後が排卵日と言われていますから、基礎体温が最も低くなるという日あたりに起こります。
ただ、よく勘違いされるのはこの最も体温が低くなったときに「必ず」排卵が行われているということではないのです。
というのも、実はこの日に排卵が起こる確率というのはなんと20%にも満たないと言われているのです。
では、最も排卵する可能性が高い日はいつなのでしょうか?最も排卵日である可能性が高いと言われているのは、実は最も体温が低い日から体温が上がり続けている期間で、つまり基礎体温表の低温期から高温期へと移っている時期、最も体温が低くなった日から1〜2日後の可能性が高いと言われています。
ですが、これは「最も可能性が高い」と言われているだけで絶対この日だということではありません。もちろん排卵には個人差もありますし、人によっても体調の変化で左右されてしまいます。
妊娠の確率を少しでも上げるための基礎知識として、このことは知っておいてくださいね。
排卵日チェックに欠かせない「経膣超音波検査」って?
不妊治療の一種であるタイミング法を行う場合、基礎体温をチェックするほかに「経膣超音波検査」が必要となります。が、この経膣超音波検査とはどういったものでしょうか?
これは、その名の通り膣から超音波の機械を挿入して子宮や卵巣などの状態を検査する方法です。痛みなどは特にありませんが、デリケートな部分からの検査となります。
子宮や卵巣の状態を見ることで卵胞がきちんと育っているかどうかもわかりますから、排卵日を予測するのにも効果的なのです。
卵胞は毎日2mmずつ大きくなっていき、直径20mmほどになると破裂、そして排卵が起こるのでこの大きさや発育を調べることで排卵日を予測することができるのですね。