産道感染すると、赤ちゃんの回の中がカビで白くなることが
カンジダ腟炎は、真菌というカビの一種が原因で起こります。これは普段から腟内や口、のどなどにいる常在菌ですが、病気などで抵抗力が落ちたときや、抗生剤を多量に使用したときなどに、腟内の自浄作用が低下すると、菌が繁殖して腟炎を発症します。また、妊娠するとエストロゲンというホルモンが増え、腟内の酸性度が増して、カンジダ腟炎にかかりやすい状態になります。
症状としては、外陰部に強いかゆみがあり、最初は白つぽいクリーム状のおりものが増えますが、炎症がひどくなると白い豆腐カスのようなボロボロとしたおりものが増えます。腟から外陰部に炎症が広がると、外陰部が腫れ上がることもあります。
出産までに治っていないと、産道で赤ちゃんに感染して、口の中が白くなる鵞口瘡(がこうそう)になったり、おむつかぶれがひどくなることがあります。治療は抗真菌剤の腟坐薬を約1〜2週間、腟内に挿入します。症状によっては塗り薬を使うことも。セックスでも感染し、一度治って再び発症することがあります。その場合、夫婦で感染を繰り返す(ビンポン感染を防ぐために、夫婦で一緒に治療する必要があります。