トキソプラズマ症の感染予防のための5ヵ条
①生肉は十分加熱してから食べる
②ペットのいない人は新たに飼わない
③口移しでペットに餌をやらない
④排泄物は放置せずすぐに片づける
⑤ペットに接したあとは手を洗う
日本ではほとんど報告例がない、極めてまれな病気です
トキソプラズマ症とは、猫や大、鳥類などに寄生する原虫で、ペットの排泄物や生の豚肉、牛肉などを介して人間に感染することがあります。妊娠初期にトキソプラズマ症に感染すると、ごくわずかわずかな量ながら胎盤を通じて、おなかの赤ちゃんにも感染し、脳や目に障害の現れる「先天性トキソプラズマ症候群」を引き起こしたり、流産・早産を招くことがあるといわれていました。しかし実際は、日本ではほとんど報告例がない、極めてまれな病気です。
感染すると抗体ができるので、妊娠前の感染なら、その後妊娠しても赤ちゃんへの影響はありません。また、妊娠末期に感染しても問題はないようです。注意が必要なのは、トキソプラズマ症に感染したことのない人(抗体のない人)が、妊娠してから初めて猫などを飼い、妊娠初期に感染した場合です。ただし、この場合でも赤ちゃんに影響の出る確率は非常に低いといわれています。
おなかの赤ちゃんにほとんど影響はないとはいえ、ペツトに口移しで餌を与えるような過剰な接触は、妊娠中は避けるようにしましょう。ふんはそのままにしないで、すぐに片づけ、始末したあとはよく手を洗いましょう。トキソプラズマ症の検査を行わない産院も増えているので、不安なときは医師に相談しましょう。